SKiiPテクノロジー
長寿命&高いパワーサイクル耐量
1992年にセミクロンが開発したSKiiPテクノロジーは、出力密度、長寿命、信頼性およびコストでメリットのある特殊な圧接技術です。最も重要な特徴は、ベースプレートを使用しない構造です。チップを搭載したDCB基板を、ハウジングやチップ間に配置した構造体でヒートシンクに押し付けます。
この構造技術の主な利点は、DCB基板(熱膨張係数4.7x10-6/K)とCuベースプレート(熱膨張係数約17.5x10-6/K)の間に、広いはんだ付け領域などの接合領域がないことです。従来構造のモジュールで温度変化によって発生するベースプレートとDCB間の寿命に関わる機械的ストレスが発生しません。ベースプレートが無くはんだ層の数が減少することで、チップとヒートシンク間の熱抵抗が低下します。従って、ベースプレートのあるモジュールと比較し、定常動作での電力密度を上げることができます。ベースプレートとセラミック基板間の熱による機械的ストレスが無くなるため、ベースプレートのないモジュールでは非常に大きなDCB基板を使用することができます。これは、従来1枚のベース板上に複数のDCBをはんだ付けし追加部品で接続していたものを1枚のDCBに置き換えることができます。
セミクロンでは、SKiiPテクノロジーを様々な製品ファミリーに使用し、モジュール内の出力端子や制御端子を組み合わせて使用しています。
出力/制御端子の接続技術
製品ファミリー
- SKiiP®
- SKiM4
- SKiM63/93
- MiniSKiiP
- SEMITOP, some SEMIPONT
出力端子
- 圧接
- はんだ接続
- 圧接
- スプリングコンタクト
- はんだ接続
制御端子
- スプリングコンタクト
- スプリングコンタクト
- “スプリングコンタクト
- スプリングコンタクト
- はんだ接続
モジュール(SKiiP4、SKiM63/93)では、低インダクタンスのサンドイッチ構造のバスバーを出力端子として荷重端子を設計しています。バスバーのフィンガー構造が、個々のIGBT/ダイオードチップに対して対称的な電気的接続と、DCB基板をヒートシンクに均一な力で押さえる機能として設計されています。